育児の合間の細切れ時間、気分転換になった小説
図書館でたまたま借りた湊かなえさんの1冊です。「母性」。
小説なんか今は面倒で読める気がしなかったのですが、なんとく子供が寝た後かな、つまんなかったら読むの辞めればいいや、と軽い気持ちで読み始めたら面白くて先が気になってグイグイ読めちゃいました。
湊かなえさんの小説には大体癖のある個性の強いキャラクターが出てきますが、母性でもそうです。
世間的には普通に見えるけど、心に闇やトラウマを抱えた女性の心理描写に私は惹き付けられていきます。
イヤミス(読後感がイヤな気持ちになるミステリー)の代表作家とも言われている湊かなえさんの作品ですが、本作は意外にもハッピーエンド。最後の方まで全く救いのない物語でしたが、ハッピーエンドなので読後感は意外とスッキリしました。
ただ、育児中の身にとっては子育てって難しいな・・・と考えさせられてしまいます。
結局のところ、理想を求めても、子供を褒め伸ばそうとしても、また母親の身勝手にしても、どんな育て方をしても失敗してしまうのではないかとさえ思いました。
だとしたら、育児に正解はない、間違っても良い。間違ったらその都度軌道修正しながら前へ進みたい。そんな育児をしてゆくしかないかなぁと今の私は考えています。
- 作者: 湊かなえ
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2015/06/26
- メディア: 文庫
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